番号 | 意見書第3号 | 議決年月日 | 平成23年7月1日 |
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議決結果 | 可決 | ||
意見書第3号 原子力発電所の安全対策の強化等を求める意見書案 原子力発電所の安全対策の強化等を求める意見書 去る3月11日に発生した国内最大のマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震とこれに伴う巨大津波は、東北地方を中心に数多くの尊い命を奪い、沿岸地方に壊滅的な被害をもたらした。 加えて、東京電力株式会社福島第一原子力発電所では、地震発生時に運転していた原子炉は自動停止したものの、地震や津波により、発電所の全電源が喪失した。その結果、原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能が失われ、水素爆発などを引き起こし、大量の放射性物質が放出されて我が国で初めて原子力災害対策特別措置法に基づく「原子力緊急事態宣言」が発令された。 さらに、原発事故の深刻度が「国際原子力事象評価尺度(INES)」による暫定評価で最悪の「レベル7」に引き上げられ、大地震から3カ月を経た今も、周辺地域では広範囲な避難指示の下、多くの住民が避難生活を余儀なくされているほか、農作物の汚染や風評被害も深刻化している。 原子力発電所は、多重防護による対策が取られているから過酷事故は起きず、絶対に安全だと言われ続けてきたことが根底から覆り、福島第一原子力発電所の事故発生以来、国民は日々原子力発電所事故に対し、不安と危険を感じている。 原子力発電所について、徹底した安全対策を早急に構築し、不安の払しょくに努めることは国の責務である。 よって、国は、福島第一原子力発電所の事故の一刻も早い収束と原因究明はもとより、国内すべての原子力発電所の周辺住民の安全・安心を確保するため、下記の事項について、特段の措置を講じるよう強く要望する。 記 1.今回の事故原因の詳細な調査を踏まえ、耐震設計審査をはじめ、安全審査指針を全面的に見直すこと。 2.地震対策、津波対策などの安全対策について、改めて点検を行うとともに、抜本的な対策を講じ、国民の安全・安心の確保に努めること。 3.原子力の安全確保等に関する情報公開、住民への説明、広報の充実強化を図ること。 4.EPZの範囲拡大を含め、国の防災基本計画や原子力防災指針等の見直しを早急に行うこと。 5.原子力安全・保安院を経済産業省から分離・独立し、権限の強化を図ること。 6.今回の事故による風評被害を防止し、特に輸出品や観光などに対する海外からの懸念を払しょくするよう万全の対策に努めること。 7.原子力発電に頼るエネルギー政策から、再生可能な自然エネルギーを中心とする政策への促進を図ること。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成23年7月1日 佐賀市議会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 財務大臣 文部科学大臣 厚生労働大臣 宛 農林水産大臣 経済産業大臣 内閣官房長官 原発事故の収束 及び再発防止担当大臣 国家戦略担当大臣 内閣府特命担当大臣 (防災) |