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意見書第9号 有明海の深刻な漁業被害をなくすため諫早湾干拓潮受堤防排水門の前倒し開門等を早急に求める意見書案

番号 意見書第9号 議決年月日 平成25年6月25日
議決結果 可決
意見書第9号
  有明海の深刻な漁業被害をなくすため諫早湾干拓潮受堤防排水門の前倒し開門等を早急に求める意見書案

有明海の深刻な漁業被害をなくすため諫早湾干拓潮受堤防排水門の前倒し開門等を早急に求める意見書
 福岡高裁確定判決の開門期限があと半年に迫っている。ところが農水省は、開門準備のための3年間のうち2年半、開門準備事業を長崎県側が協力しないことを理由に解決をはかれずにいる。
 諫早湾干拓潮受堤防排水門の開門調査については、これまで再三にわたって本市を含め、佐賀県関係者が早期開門等を要請してきたが、政権交代後の2月2日、就任後初めて佐賀県を訪問した林農林水産大臣は、開門の前倒しは厳しい等の見解を示した。
 また、先日、開門時期の前倒しや最終的な全開門などを求めた佐賀県関係者連絡会の質問書に対しても、国はいずれも否定的な見解の回答を示した。
 この2年半、有明海の環境悪化と漁業被害は一層深刻になり、魚介類はほとんどとれず、ノリ養殖も地域によって被害が増大し、漁では生活困難になり、漁協の組合員が激減している。漁では生活できない漁業者は漁師の誇りを捨て、出稼ぎや農業のアルバイトなどをせざるを得ず、このままでは有明海から漁師がいなくなってしまう重大な事態になっている。
 漁業者、漁協からは一日も早い開門実施の声が大きく上げられてきている。また、生活できない漁業者からは、生活支援のための補助事業の実施や、高騰している油代などの補助など、国への支援の要求が強まっている。
 農水省は、開門方法を制限開門ケース3−2の制限開門で5年後には閉門すると主張している。開門調査をする前から5年後の閉門を主張するのではなく、有明海再生のための科学的な開門調査の厳密な実施と、5年後にはさらに有明海再生が進むよう対策を考えるべきである。
 そのため、国が責任を持って以下のことを早急に実施するよう強く要請する。

                  記

1 開門期限の12月でなく、一日も早い前倒し開門を実施すること。
2 開門方法等については、佐賀県関係者の意見を十分に反映させ、決定すること。
3 開門調査に向けた長崎県側の理解を得ること等のため、長崎県側との協議に迅速かつ積極的に取り組むとともに、関係者との話し合いを踏まえて、調査実現のための具体的な対策や工程表等を早急に示すこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成25年6月25日
                        佐賀市議会

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣             宛
農林水産大臣
環境大臣
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