番号 | 意見書第19号 | 議決年月日 | 平成21年12月18日 |
---|---|---|---|
議決結果 | 可決 | ||
意見書第19号 公契約法の制定を求める意見書案 公契約法の制定を求める意見書 現在、国と地方をあわせて公契約がGDP比で15%、約75兆円規模にのぼり、関連事業に1,000万人が就労し、公共事業をはじめとするさまざまな公共サービスを支えている。 しかしながら、建設業においては元請と下請という重層的な関係の中で、他産業では常識とされる明確な賃金体系が現在も確立されず、仕事量の変動が直接、施工単価や労務費の引き下げにつながり、建設労働者の生活を不安定なものにしている。また、指定管理者制度や業務委託契約においても、入札の低価格競争のもとで、「官製ワーキングプア」など、そこに従事する事業者や労働者の状態悪化を招いている。 国においては、「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」や「公共工事の品質確保の促進に関する法律」「公共サービス基本法」などが施行されているが、実態を改善するには至っていない。すでにヨーロッパやアメリカなどの諸外国では、19世紀末から20世紀にかけて公契約に係る賃金を確保する法律、いわゆる「公契約法」が制定されており、1949年にはILO(国際労働機関)において「公契約における労働条項に関する条約」(ILO第94号条約)が採択されているが、日本政府はこの条約をまだ批准していない。 公平かつ適正な入札を通じて豊かな地域社会の実現と労働者の適正な労働条件が確保されるためにも、国が公契約に関する法律の整備の重要性を認識し、必要な実効ある措置を講ずることが不可欠である。よって、日本政府としてILO第94号条約を速やかに批准するとともに、公契約法を制定するよう強く要請する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成21年12月18日 佐賀市議会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 宛 厚生労働大臣 国土交通大臣 |