番号 | 意見書第3号 | 議決年月日 | 平成22年3月25日 |
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議決結果 | 可決 | ||
意見書第3号 永住外国人への地方参政権付与の拙速な法制化に反対する意見書案 永住外国人への地方参政権付与の拙速な法制化に反対する意見書 開会中の通常国会に、永住外国人に対して地方参政権を付与する法案を、政府・与党あるいは議員立法で提出しようとする動きがある。 わが国に在住する外国人に対する地方行政の在り方については、外国人住民の考え方や要望などを積極的に吸収する仕組みづくりに工夫が必要ではあるが、永住外国人への地方参政権付与については、わが国の民主主義の根幹にかかわる重大な問題である。 日本国憲法第15条第1項において、「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」と規定している。また第93条第2項においては「地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する」と規定されているが、このことについて、1995年2月28日の最高裁判所判例は、「憲法が選挙権を保障しているのは日本国民で、その保障は外国人には及んでいない」とし、「住民とは地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民と解するのが相当である」と指摘している。 納税をしているのだから参政権を付与すべきという意見があるが、納税は行政サービスに対する対価であって、仮に納税が選挙権付与の根拠となれば、日本国国民であっても経済的理由等により非課税の場合は選挙権が与えられないことになり、問題である。 国籍法は、第4条において、「日本国民でない者は、帰化によって、日本の国籍を取得することができる」と規定しており、永住外国人が、憲法に基づく参政権を取得するためには、この国籍法に定める帰化によるべきものと考える。 よって、国においては、拙速に永住外国人への地方参政権付与に関する法律を制定することのないよう強く要望するものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成22年3月25日 佐賀市議会 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 宛 法務大臣 外務大臣 内閣官房長官 |